任意整理をすれば元金の減額や分割払いはできる?任意整理のメリット・デメリットを紹介

「借金返済…がんばっているけど、払っているのは利息ばかりで元金が全く減らない…」

「債務整理って気になっているけど、任意整理っていまいちどんな手続きか想像できないなぁ」

「自己破産とかしたくないから任意整理を申し込みたいけれど…」

債務整理を検討している方の中には、「元金のみの分割」という任意整理の利用を検討してみたい!という方も多いと思います。

しかし、「私は任意整理をしました!」という人が周りにいない(いても公表しない)のがほとんどでしょう。

「何法が根拠で元金の分割にできるの?」

「どんな人が任意整理を使えるの?」

この記事では、任意整理について詳しくお伝えします。
また、大切なことなので結論から先にお伝えします。

借金問題は時間との勝負で、後回しにすればするだけ状況は悪くなり取り返しがつかない状況まで追い込まれてしまう方も少なくはありません。

現実的に、100万円近い金額、100万円を超える金額を自力で返済出来る方はごく僅かです。

元金は全く減らないまま利息だけを5年も6年も支払い続けている人。

闇金にまで手を出し家族や大切な人もを巻き込んで全てを失ってしまう人もいるのが現実です。

返済がキツイと思ったら今すぐに行動を起こすべきです。

手遅れになる前に、1日でも1分でも早い段階で専門家に相談をすることをおすすめします。

専門家は匿名・無料で使えるシミュレーションサイトの利用が便利で簡単です。

それでは本文の解説を進めていきます。

金銭消費貸借契約において債務者は何をするべきか

任意整理が何をしてくれて借金返済が楽になるかを知るためには、前提として、貸金業者からお金を借りたら、債務者は何をしなければならないかを確認しましょう。

元金の返済

当然ながら、借りたお金(元金)はそのまま返済する必要があります。

利息の返済

銀行や消費者金融から借り入れをすると利息と共に支払いをしなければなりません。

この利息が、貸金業者にとっての収入源となります。

利息については、利息制限法・出資法という法律で次のような上限が加えられています。

10万円未満:20%

10万円以上100万円未満:18%

100万円以上:15%

遅延損害金の返済

約定した日に返済ができなかった場合には以後遅延損害金の支払いをしなければなりません。

遅延損害金は利息の1.46倍を超えないように設定されています。

借金返済が苦しくなるメカニズムは利息の負担

「18%って書いてあるけど実際に返済していると全く減らないような気がしています…なぜですか?」

例えば、元金が30万円の場合、上限の利息である年利18%で計算をすると、5万4千円です。

この金額は元金がずっと30万円であるような場合にこうなるので、返済をしていればもっと減っていいます。

この数字だけ見ると借金返済がそこまで苦しいようにも思えないと思うのですが、どうして借金返済は苦しいのでしょうか。

借金の返済は、毎月決められた金額を返済することになっています。

たとえば、30万円が限度額で、毎月1万円の支払いとなっているものがあると仮定しましょう。

30万円の借り入れをしていると、1ヶ月あたり約4,500円程度の利息の返済をしています。

つまり、1万円の返済をしても、約半分は利息として受け取られています。

返済をしている意識があっても、実際には減っておらず、借り入れ額・借り入れ先をどんどん増やすということになってしまうのです。

任意整理で元金の分割返済にしてもらって完済を目指す

任意整理をすると元金の分割弁済にしてもらえます

任意整理は契約をしなおすもの

まず、任意整理のメカニズムですが、借金についての契約である金銭消費貸借契約を見直して、あたらしい契約として構成しなおすもの、というものです。

従来の金銭消費貸借契約では、利息・遅延損害金などの条件で返済をする義務を負っていますが、利息と発生している遅延損害金についてカットをするなどの条件の契約を結びなおします。

契約の種類としては、民法に規定のある和解契約もしくは準消費貸借契約となります。

契約の対象となるもの

どんな内容の契約をするのでしょうか。

元金

元金は基本的にはそのまま返済する義務があります。

「弁護士に頑張ってもらえれば、元金も下げてもらえないの?」

原則として、元金は支払うことが実務上の敢行になっており、貸金業者としても元金以下の和解は承諾しません。

ただ、親族からの援助が見込めるなどで、元金を一括払いできるような場合には、1割程度を上限に元金の一部をカットしてもらえることがあります。

利息

まず、未払いの利息はカットとなり、将来の利息もつかないような形にしてもらいます。

契約なので貸金業者としてもこれに応じる法的義務はないのですが、実務的に利息をつけない形での和解が通例となっています。

これは、東京の3つの弁護士会が債務整理にあたって示した基本方針である「東京三会基準」の内容であり、この基準を貸金業者も尊重しているものになります。

ただ、あくまで原則なので、常に利息をつけない形での和解ができるとは限りません。

たとえば、任意整理に非協力的な会社であったり、借り入れをしてから返済を一度もしていない、裁判を起こされているような事情があるような場合には、利息をつけての和解を要求してくることがあります。

遅延損害金

返済が遅れたときの遅延損害金について、すでに発生している分、任意整理が始まってから発生した分などもカットしてもらいます。

こちらも、東京三会基準を貸金業者が順守しているものです。

ただし、これも原則であって、遅延損害金が多額に発生しているような場合や、訴訟を起こされた場合などでは、遅延損害金の一部の主張を譲らないケースがあります。

分割弁済

利息・遅延損害金をカットしてもらった上で、元金を分割弁済にしてもらいます。

分割回数は、基本的には36回(3年)と考えておきましょう。

つまり、元金が50万円の場合には、毎月1万4千円程度の支払いをしていきます。

端数が発生するときには、初回や最終回に調整を行います。

なお、1回の支払い金額が5,000円を切るような場合には、毎回の支払い金額を5,000円以上にしてください、と依頼されることになり、36回の分割はできない場合があります。

例えば、元金が15万円であるような場合には、36回で分割すると4,200円程度になるのですが、1回の支払い額を5,000円にしてください、と依頼されると30回の分割にしかできません。

「もっと分割回数が長くてもいいので、支払う額を下げられないの?」

たとえば、元金50万円の場合には1万4千円程度の支払いになるのですが、100回の分割してもらって月に支払う額を5,000円にしてもらえないのでしょうか。

長期の支払いになると、会社としても入金確認や、支払いがないときの対応など、管理にコストがかかります。

そのようなギリギリの状況にある人だと、余計に最後まで返済をしてもらえないという事が考えられます。

そのような場合には貸金業者としても、自己破産をしてもらって帳簿上の処理をしたほうが効率が良いと考えるようです。

36回を超える分割返済は難しく、60回(5年)まで認めてくれることが例外的にある程度であると考えておきましょう。

また、この分割弁済の原則です。

借り入れをしたまま一度も返済をしていないような場合、返済をしていても借入期間が非常に短い場合(1年未満)、にはこのような長期の分割を認めてもらえない場合があります。

任意整理のメリット・デメリット

「任意整理がどのようなものかのイメージはついたのですが、ほかにもメリットはあるのでしょうか。またデメリットはありませんか?」

任意整理のメリット・デメリットを見てみましょう。

任意整理のメリット

まず、任意整理にはどのようなメリットがあるでしょうか。

返済が楽になる

上記のように、基本的には任意整理によって返済がかなり楽になります。

都合の悪い債権者を外すことができる

他の債務整理手続きである自己破産・個人再生は、すべての債権者を対象に手続きを行います。

そのため、連帯保証人がいる債務についてもまとめて対象にするため、連帯保証人に請求がいくことになります。

任意整理は債権者と個別に交渉するものなので、どの債権者と交渉するかは自由に選べます。

連帯保証人がいたり、住宅ローン・自動車ローンなど生活に必要なものを外すことができます。

手続きが簡単

こちらも自己破産・個人再生との比較になるのですが、手続が簡単です。

自己破産・個人再生は申立書を作成して、添付書類を集めて申立をして、裁判所・管財人・再生委員などの審理を受けます。

この手続きは一般的には面倒と感じる方も多いでしょう。

「弁護士に依頼をしているんだから任せっきりじゃないの?」

弁護士に依頼をしていても、申立書の記載事項についての聴取や、添付書類の収集など、やる事はたくさんあるので、まかせっきりというわけにはいきません。

任意整理は、貸金業者と交渉するだけで、特に書類の収集などの必要もないので、弁護士にまかせっきりにしておけます。

任意整理のデメリット

一方任意整理にもデメリットはあります。

ブラックリスト

これは任意整理に限らないのですが、債務整理の手続きをとると信用情報に事故情報が掲載される、いわゆるブラックリストという状態になります。

そのため、新たな借り入れ・クレジットカードの発行などができなくなります。

ただ、払えなくなって滞納すると同じ状態になりますし、借り入れ以外には他の代替手段もたくさんあるので、不便ではありますが、あまり気にする必要はありません。

減額幅が少ない

任意整理は元金のみの支払いになるので返済は楽になります。

しかし、自己破産のように元金すら免除してもらったり、個人再生のように大幅に免除してもらえるようなものではありません。

減額幅が一番すくないので、頑張って払う必要はあると考えておきましょう。

債務整理の方針の決め方

「じゃ、任意整理をお願いしたいので法律事務所に申し込めばよいですか?」

債務整理はある程度方針を決めてすすめていくことになります。

任意整理をしたいからといって、その希望が必ず通るものでもありません。

では、どうやって債務整理の方針を決めているのでしょうか。

元金の分割返済ができるかどうかで任意整理か自己破産・個人再生かを振り分ける

まず、元金の分割弁済が可能かどうかで、任意整理か自己破産・個人再生かを振り分けます。

たとえば、50万円の借り入れを3社からしているとしましょう。

1万4千円を3社に支払っていくことになるので、毎月4万2千円の支払いが必要になります。

毎月の家計の中から月4万2千円を36回滞りなく支払いができると判断できるなら、任意整理を利用します。

これができない場合には、自己破産・個人再生を利用することになります。

ギリギリのケースでは依頼者に判断を任せることになりますが、向こう何年かの支払いをする必要性と将来の計画を考えながら慎重に検討しましょう。

返済ができない場合には任意整理は不可能なので自己破産を利用する

返済ができないような場合には自己破産をするのが原則だと考えましょう。

「自己破産をするなんて人生おしまいですね…」

そんな風に考える方も多いのですが、実際には借金を免責してもらえるので、すぐに家計が楽になりますし、周りに知られずに行うことも場合によっては可能です。

「自己破産をするくらいならば少しでも支払うために個人再生を利用したい!」

こちらもよく言われる事なのですが、個人再生は借金が圧縮されるものの、やはり3年程度は支払いをしなければなりません。

同じ法的手続きを利用するのであれば、自己破産を利用して借金を綺麗にしてしまったほうが良いといえます。

例外的に個人再生を利用する場合は2つのパターン

任意整理で支払いができる状況ではなく、自己破産をするのが望ましい場合でも、以下の2パターンでは個人再生を利用します。

住宅ローンで自宅を購入している

住宅ローンを利用して自宅を購入している場合に、自己破産をすると住宅ローン債権者は自宅を競売して売却した代金で債権を回収することができる、抵当権という権利を行使します。

そのため、自宅を維持することができません。

個人再生だと、住宅ローンはいままで通り支払うことができるので自宅を失わずにすみます。

警備員・宅建士・保険募集人などの資格で仕事をしている

警備員・宅建士・保険募集人など、一部の資格をつかって仕事をしている人たちは、自己破産をすると職業が制限される場合があります。

個人再生をしても、このような職業制限にはひっかからないので、仕事を続けることが可能です。

任意整理の流れ

では、この任意整理ですが、どのように手続きをすすめていくのかを確認しましょう。

借金相談をする

債務整理は最初に方針を決めて進めていくという事をお伝えしました。

この方針は最初に借金相談をする事で行います。

弁護士(または司法書士)の事務所に面談の予約を取り、その時間に事務所に訪問をして行います。

相談の上で、任意整理でも問題なく手続きを続けていくことができる場合には、依頼をします。

任意整理依頼後~弁護士費用完済までの流れ

任意整理を依頼してからは次のような事が行われます。

弁護士がすること

まず、弁護士は債権者に取引の履歴を提出するように依頼します。

この取引の履歴をもとに債務額を確定し、交渉の準備にかかります。

依頼者がすること

依頼者は依頼をしてから、弁護士費用の分割支払いを行います。

任意整理をする場合には1社あたり50,000円程度の弁護士費用がかかります。

3社分を依頼すると150,000円程度の支払いになります。

これを一括で支払うことはできませんので、分割で支払います。

「いくら分割でも借金返済に増して弁護士費用の分割弁済なんてできないのですが…」

任意整理をすると、返済をストップすることが可能なので、いままで返済していた分を弁護士費用の分割返済に充てることが可能です。

この分割弁済が終わると、弁護士がいよいよ任意整理に着手します。

弁護士費用完済~返済終了までの流れ

弁護士費用の完済がされると、弁護士は貸金業者と交渉に入ります。

交渉がまとまると、弁護士と貸金業者との間で和解契約書の取り交わしを行い、それが依頼者に送付されてきます。

ここに返済用の口座が記載されているので、滞りなく返済を続けて任意整理が終了です。

任意整理に失敗しないためのコツ

「任意整理を依頼して失敗するってことはあるのかな?」

「無事最後まで終わらせるためにはどんな事が必要なんだろう」

任意整理を最後までやり続けるコツみたいなものはあるのでしょうか。

返済可能な金額を正確に把握する

まず、毎月返済可能な金額をできる限り正確に把握しておくことです。

借金相談の時には、債務の額と返済可能な金額を聞かれます。

借金返済が中止になってしまっていると、家計の状態をよく把握しておらず、家計からはいくら返済可能か把握していない状態が通常です。

そのため、大体のイメージで伝えてしまうと、実際に返済が始まるとその額の返済ができなくなってしまう、という事が珍しくありません。

法律相談の時点で収入と毎月必ずかかる支出について把握して、客観的に無理なく支払える額を把握しておくことは重要です。

任意整理依頼後に生活水準を上げすぎない

任意整理を依頼すると借金返済から一時解放されます。

家計にゆとりが出ると、借金返済を優先するために切り詰めていた食費がかかるようになったり、我慢していた娯楽にお金を使ったりして、生活水準があがってしまうような事があります。

「いままで我慢しすぎていたので少しの間だけ…」というのならまだ許されるかもしれません。

しかし、ジムに行く・子供を習いごとに通わせるなどで、以後も恒常的に家計負担になるような事をしてしまう方もいらっしゃいます。

生活水準が上がった結果、任意整理後の支払いができないという方も多いです。

返済が終わるまでは、生活水準を上げすぎないように気を付けましょう。

なるべく手元で現金をプールする

任意整理は36回(3年)という長期の支払いをすることになります。

3年の間に冠婚葬祭や急な病気、賃貸の人は家賃の更新などで、予期しない出費がある事があります。

任意整理をする場合には、途中でこのような出費がある事を想定した資金繰りをする必要があるのです。

支払いができなくなるような事態を想定して、手元で現金をプールしておき、返済が滞らないようにしましょう。

まとめ

このページでは、元金のみ分割返済にすることができる任意整理についてお伝えしました。

元金の分割弁済にできる手続きですが、ケースによっては注意が必要なケースもありますので、悩んでいるならば弁護士に相談するようにしましょう。



借金問題は相談がしにくいため、自分1人だけで抱え込んでしまう方は非常に多いです。

でしが、借金問題は後回しにすればするだけ事態は悪化するだけで良い事は一つもありません。

借金問題は、専門家に相談することで思っているよりも簡単に問題を解決し新しい生活を送ることができます。

実際に、借金問題を解決した多くの人が『こんなに簡単に終わるならもっと早く相談しておけば良かった』と言います。

取り返しのつかなくなる前に、1日も早く相談を行い借金に苦しまない新しい生活をスタートしましょう。

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